2019年は「変革」の年 執行役員3人が語る「エムティーアイの未来」


ピックアップ

Profile
日根 麻綾(写真:右中)
執行役員 ヘルスケア事業本部 ルナルナ事業統括部 ルナルナ事業部長
2006年入社。『ルナルナ』の広告・マーケティング事業に携わり、2012年よりルナルナ事業部長に就任。『ルナルナ』を多くの女性が知る、知名度の高いブランドに育て上げ、BtoCのみならず、医療機関や行政との取組みを通じた顧客価値の向上に尽力している。

塩本 直弘(写真:左上)
執行役員 ソリューション事業部 デジタルトランスフォーメーションサービス部長
2010年入社。『music.jp』や生活情報サービスの企画マーケティングに従事。ライフ事業部長を経て、2017年よりフィンテック(Fintech)事業の立ち上げを先導。事業を通じて業界の垣根を超えた顧客基盤を確立。

松縄 貴重(写真:左下)
執行役員 経営企画本部 経営企画部長
2012年入社。エンタメ系サービスの企画マーケティング職などを経て、2014年より経営企画部。2017年より経営企画部長。2018年9月期下期では獲得効率を優先した新たな営業戦略を提案、大幅なコスト削減につながり、営業利益の改善に貢献した。

 2019年1月1日より、新たに3名の若手社員が当社執行役員に就任しました。
 社会が目まぐるしく変化するなか、エムティーアイを取り巻く環境や世の中のニーズも日々変わっていきます。そのような変化からチャンスを掴み、当社のビジョン「 世の中を、一歩先へ」を実現するため、若くエネルギッシュな人材をリーダーとし、事業を力強く推し進めていきます。 
 今回新たに執行役員となる日根麻綾、塩本直弘、松縄貴重の3名が、エムティーアイを取り巻く環境や未来をどのように見据え、サービスを通じてより良い未来社会を実現していくかをテーマに対談しました。


ピックアップ


オンラインとオフライン、異なる産業同士などあらゆる垣根がなくなり、本質的に価値のあるもの以外は淘汰される時代に!?


――今後IoT/AIやモバイル端末などエムティーアイを取り巻く環境はどのように変化していくでしょうか?

日根:ここ 10年くらいはモバイル端末などのデバイスや通信技術が進化した時代だったと考えています。これからもデバイスや通信技術の進化は続いていくと思いますが、今後は扱う情報の質や量が変化し、あらゆるモノや情報の連携が進み、それらのネットワークの複雑化・高速化がさらに進んでいくのではないでしょうか。
 世の中の人が当たり前に持っている情報、つまり、認識したり、書き写したり、誰かに伝えたり、覚えたりしている個人やコミュニティーが持っている様々な情報が、より高度に高速にかつ安全にいろいろなものとつながり、組み合わさり、それが価値となる時代にすでに入っていると思います。
 これらによって、「インフラ」と言えるものが大きく変わっていくのではないでしょうか。その大きな流れの先を読んで、エムティーアイも進んでいくことになりますが、既に数年に渡り構築しているヘルスケア・メディカル領域での事業や、フィンテック事業もそれに当たると思っています。

塩本:そうですね。金融に限らず多方面の業界でデジタルシフトやオープン化が進むと、より産業間の垣根が無くなり、これまでになかった連携による新しい世界が広がっていくと思います。
 例えば、銀行窓口に来た人が同じ認証でヘルスケアサービスとつながっていれば、過去の健診データなどの健康情報と紐づけることができ、これまで融資だけの話をしていたところ、保険などのサービスもトータルで提案しサポートすることも可能になるかもしれません。法規制や各業界における文化の違いなど超えるべき課題も多いですが、このように、金融視点だけで捉えていたシーンにも別の切り口が生まれ、産業や業界を超えての連携は間違いなく広がっていくと思います。
 また、フィンテックを始めデジタルシフトが進む中国では、今や「O2O(Online To Offline)」ではなくその発展形の「OmO(Online Merges Offline)」という概念が広まりつつあります。 オンラインのサービスが前提の世の中になっていき、すべての行動がデータ化されて、そのデータをもとに新たなオフラインやオンラインのサービスを築いていくという風潮も出始めているようです。
 日本がそのようになるにはもう少し時間がかかるかと思いますが、世界的にオンラインとオフラインの垣根は益々なくなっていき、産業だけでなく国と国の境目もなくなり、ネットワークがより広く深くつながっていくと考えています。

日根:極端な話をすると、物が要らなくなる時代になるのかなと思っています。実態があるものでも、本当にそれでなければならないもの以外は淘汰されていくのではないでしょうか。今、顕著になっているのが貨幣ですよね。従来は、価値をお金(貨幣)という物体に置き換えることで、交換や保存が可能だった訳ですが、今やそのデジタル化は個人レベルで起こっていて、都市部ではスマートフォンを持っていればお財布がなくても何とかなりますよね。もっぱらミニ財布がトレンドですし。
 また20世紀は、 移動手段の発達によって物や人を運べるようになったことで世界がつながりました。しかし近年は、貨幣だけでなく、人の信用や健康情報などあらゆるものがデータ化されていくことによって、それらにオンラインで即時にアクセス可能になりました。
 物がよりデジタル化される世の中になってくると、地理や、時差、移動の時間やコストなども関係なく、リアルタイムに世界中のあらゆる人や場所やモノとつながることができます。
 そして、それらのネットワークを使ってどう価値を提供するかが問われる世界になると思います。

人の本質的な欲求は変わらない。本当に価値のあるサービスだけが勝ち残れる!


――IT業界を中心に世界を取り巻く環境はどんどん変わって、なくなっていくものも多いのではないかという意見が出ましたが、逆に変わらないと思われるものは何でしょうか?

塩本:コミュニケーションは何かしらの手段で残ると考えていて、これまで対面で話していたことがオンラインでの会話となったり、初対面でも何かしらの情報が事前に持てたり、手段がIoT/AIで変わることがあっても、人と人とのコミュニケーション自体は無くならないと思います。
 我々事業者側は、安心して使えるよりよい手段を提供していく必要がありますね。

松縄:世の中が便利になりすぎているからこそ、アナログが逆に価値を持つこともあるかもしれません。手紙、メール、SNSなど様々なコミュニケーションがありますが、手紙などのアナログな手段がもたらす感情的な部分は“効率化”という観点とはまた別の軸だと思っているので、その部分はサービスを提供する上でユーザーと常に対話しながら、感情的な部分も大切に考えて行かなければならないと考えています。

塩本:お二人は最近手紙って書いていますか?

松縄:大切だとは思いつつ、全然書けていないです!(笑)

日根:私は未だにお礼状など大切な連絡は手紙を使うこともあります。
 これは人それぞれの価値観だと思いますが、手紙という手段は「ぬくもり」や「相手の顔が見える感覚」を伝えるのにメールより勝っている部分があると思う人もいます。相手にぬくもりや気持ちを伝えたいという欲求に対して手紙よりも良い手段があれば、手段は変わってしまうかもしれません。しかし、手段が変わったとしても人間の本質的な欲求は変わらないですよね。

松縄:確かにそうですね。ユーザーの本質的な欲求は変わらず、その欲求を満たす手段が変わってきていますね。そうなると、情報にどう価値をつけていくのかは企業として常に課題ですよね。

日根:欲求を満たす何らかの手段がサービスであるべきで、我々は、本質的な欲求に対して提供できる価値は何か?どのような手段で価値をユーザーに提供するのが最良なのか突き詰めていかなければならないですね。
 スマホが普及し始めたころ、「人間の本質的な欲求であるコミュニケーションは無くならない」という見通しのもと、エムティーアイをはじめ多くの企業がスマートフォン用のデコメ※を提供していました。しかし、「コミュニケーションは無くならない」という本質はあっていたものの、「メール」という手段に凝り固まって、SNSなど他の手段があることを見落としてしまい、結局どんなにデコメのメーラーを使いやすくして、可愛いデコメを用意しても使われず、台頭したのはLINEなどのメッセンジャーアプリだったということもありました。つまり本質的なものは何で、どこからが手段に過ぎないのか、その手段は2年先、3年先、本当に最適な手段なのかを見通せる人や会社が勝つのだろうなと思います。

柔軟に体質変換してきたエムティーアイだからこそ、一歩先へ導くことができるチャンスを掴める!


――IT業界やモバイル周辺の環境を中心に今後変わっていくもの、変わらないものについて聞いてきましたが、この変化の中でエムティーアイにはどのようなチャンスがありそうでしょうか?

塩本:モバイルは情報をアウトプットするデバイスとして、会社としてはフォーカスしていますが、ユーザーが肌身離さず身につけている、一番身近な存在であり、どんな情報を発信するにしてもユーザーに届けやすいという利点もあり、そこに対してノウハウがあるということは非常に良いことだと思っています。
 また、ヘルスケアやフィンテックなど、人が生活していく上で欠かせない領域に参入していて、この領域は時代やアプローチの手段が変わったとしても、ニーズは変わらずに存在する部分だと思うので、モバイルを軸にそこに対する知見や実績を蓄積していることは当社の強みです。
 10年前は『ルナルナ』は提供していたもののヘルスケアやフィンテックという事業領域はエムティーアイにありませんでした。しかし、事業領域を変えながら、3年後や5年後の未来にあるべく姿に向けて会社全体として変化に瞬時に対応し、体質変換ができる点もエムティーアイの特徴だと思います。

日根:エムティーアイはこれまで競争環境の変化に応じて何度も体質転換してきていて、組織や従業員がその変化に対してすごく柔軟に対応している会社だなと思います。他の従業員を見ていて、私自身いつも「皆、すごいな」と驚かされます。会社として注力する事業に合わせて、昨日まで行っていたことと全く違う分野にもチャレンジするのが「エムティーアイらしさ」として社内に浸透しているように感じています。「業務」は変わったらまた学び直す、でもプロセスやノウハウは次に活かす、そんな組織だと思います。
 実際、今は変化の激しい時代で3年後、5年後の未来を描くのが難しい時でもあるので、何か「違う」と感じたときに、すぐに方向転換することが重要だと思いますが、方向転換に伴って今までとは全く違う能力が求められることも出てきます。それを2~3年単位で繰り返し、試行錯誤しながら進んでいくには企業も従業員も相当な体力が必要なのですが、それを経験して乗り越えた社員はものすごく成長する。エムティーアイは、社風として、また組織として柔軟であり、そのような意思決定をしながら進んできたということは、一つの強みだと思います。
 エムティーアイでは10年以上と勤続年数が長い社員も多くいますが、ずっと同じ仕事をしているのではなく、数年単位で全く違う事業に携わっている人がほとんどではないでしょうか。数年単位で民族大移動のごとく大胆に動くというのはなかなかできることではないですし、体質変換ができる組織というのは変化の激しい時代でチャンスをつかめる確率は高いと思います。

松縄:エムティーアイは横のつながりがしっかりしているのが良いところなのかなとも思います。私は「エムティーアイは“人”が良い」という意見を聞くことが多いです。誰か1人が「何か新しいことにチャレンジするぞ!」となっても、誰もついてこなければ組織が横断的に動くことはできません。でも実際は、日根さんも言うようにエムティーアイ内では多くの人が新しいことを始める際には柔軟に動いていて、それは社員同士の信頼関係とか、横のつながりがしっかりしているからこそできると感じています。

――最後に、執行役員としてビジョンである「世の中を、一歩先へ」を実現していく意気込みを聞かせてください。

若手社員の良い目標となり、営業利益100億円を目指す

松縄

松縄:個人的にはまず、営業利益100億円を目指したいという思いが強くあります。執行役員として、コストコントロールとともに、「“経営”を“企画”すること」を更に推し進めていきたいです。経営企画部として、事業部門に寄り添うことはもちろん、全社横断的な事業開発を提案して業績に少しでも多くの貢献をすることが、ひいては「世の中を、一歩先へ」を実現することになると思っています。
 また、新卒入社7年目で20代の私が執行役員に選出されたことは、少し大げさな表現になってしまいますが、自分より歳下の社員に「夢を見せる」といった役目を果たすことも期待されていると考えています。その期待に見合う行動を常に自分で考えながら活動していかなければならないと思っていますし、後輩の良い目標になれたら嬉しいです。

方針だけでなく具体策を形にして提供し、お客様のデジタルシフトを一歩先へ

塩本

塩本:いろいろな環境でデジタルシフトが求められている時代の中で、我々はヘルスケアやフィンテックといった幅広い業界に踏み込んでいるので、「デジタル化が求められているけど、どうしたら良いかわからない」という業界の方たちのために、まずはモバイルを通じて具体策を伝えていきたいと考えています。エムティーアイが提示した具体策を形にして、いろいろな産業がデジタル化に向けた第一歩を踏み出せるようになることで、「世の中を、一歩先へ」を実現していきたいと思います。
 また、従業員一人ひとりが当社で働いていることを家族や友人に自慢できるような会社にしたいと思っています。そのために自分ができることとして、まずは松縄さんも言っていたように「エムティーアイには若手が執行役員になるキャリアパスがあるんだ」という、働く上での具体的イメージを示したいです。また、営業活動を通じて他社の方とお会いすることも多く、エムティーアイについて高く評価いただくこともあります。そのような有り難いお声は社内にも積極的に共有をしていきたいです。
 個人的には、自分の子どもが物心ついた頃に「パパの会社いい会社だね」と言ってもらえるような会社にしていきたいという思いがあります。

『ルナルナ』を女性が自己実現するためのインフラとして成長させてあらゆる年代の女性を包括的にサポートしたい

日根

日根:私は女性の健康と自己実現というテーマにずっと携わっていきたいと思っています。あらゆる女性の「健康でありたい」「子どもを産みたい」などの願いに対して、これまでは当社からユーザーにサービスを提供する1対1の関係でしたが、これからは婦人科医療や地域行政など女性を取り巻くあらゆる人たちと協力し、データをつなぐことによって包括的に社会全体でサポートしていくインフラを作っていきたいです。
 例えば、 医療機関では医師と患者の間にある情報やリテラシーのギャップを補完することで診療の質や満足度を上げる、忙しい医師がなかなか手をかけられない患者サポートを『ルナルナ』が行う、行政との連携で多くの住民のサポートを効率化する、それによって本当に必要な支援に人的リソースを割けるようになるなど、関係者が連携することによってより高い価値提供ができるようになることを目指しています。
 また、当社の女性の活躍をさらに推進していきたいと考えています。社内の女性比率は約35%ですが、新卒入社する社員の半分以上が女性となるなど、今後も女性の比率が増えていくことが想定されるので、女性社員のロールモデルにもバリエーションが求められると思っています。
 私は妊娠出産を経て出産前と同じ事業部長という役職で早期復帰しているのですが、同じ役職で復帰することにこだわっていました。その理由の1つは「女性特有のライフイベントとキャリアアップ、どちらも叶えるロールモデルがある」ということを伝えたかったから。当社は早くから制度が整っていたこともあり、妊娠出産による離職はほぼゼロで多くのママ社員が復職しています。ただ、これまではライフイベントによって仕事はセーブするという人が多かったように思います。もちろんそれも1つの選択肢。でも、私のような例も追加されることで女性 社員にとって選択肢が広がり、その人らしい働き方で仕事にコミットできるようになるのではないでしょうか。色々な生き方、仕事の仕方を選択できる環境を整えていきたいです。
 当社の執行役員として、これからも社内外問わず女性の自己実現をサポートしていきます。

※「デコメ」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。

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