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“育児の大変さが「わかったつもり」から「わかった」に変わった” 双子育児に奮闘した男性社員が語る育休のススメ

Profile 育休取得者:中村 拓貴 2012年に新卒で開発職として入社。『music.jp』の楽曲データ管理など、主にサービスのバックエンドシステムの開発を担当し、現在は決済システムmopitaのオフショア開発のマネージャー。 2018年9月に双子の男児が生まれ、6カ月の育休を取得。 妻は同期入社のエムティーアイ社員で、2020年4月復職を予定している。    厚生労働省の調べ※によると2017年の多胎児の分娩件数は約9,900件で、出生数全体の1.04%となっています。多胎児は単胎児に比べて低出生体重児となる割合が高く、同時に2人以上の妊娠・出産・育児を行うことによる負担が大きいなど、...

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Profile

育休取得者:中村 拓貴

2012年に新卒で開発職として入社。『music.jp』の楽曲データ管理など、主にサービスのバックエンドシステムの開発を担当し、現在は決済システムmopitaのオフショア開発のマネージャー。

2018年9月に双子の男児が生まれ、6カ月の育休を取得。

妻は同期入社のエムティーアイ社員で、2020年4月復職を予定している。

 

 厚生労働省の調べ※によると2017年の多胎児の分娩件数は約9,900件で、出生数全体の1.04%となっています。多胎児は単胎児に比べて低出生体重児となる割合が高く、同時に2人以上の妊娠・出産・育児を行うことによる負担が大きいなど、 多胎児ならではの困難に直面することもあるようです。
 育児休業制度を取得した男性社員を紹介する本企画の第三回目では、双子の育児を行うため 半年間の育休を取得した社員に育休中の様子や妻の復職に向けた計画などを聞きました。

※出典:厚生労働省「多胎児支援のポイント」:https://www.mhlw.go.jp/content/000509321.pdf

毎日子どもに接して、体験するまで育児の大変さがわかっていなかった

双子ということで、育休取得は早めに検討を始めたのでしょうか?

 実は、妻の妊娠中は育休取得の検討はしていませんでした。
 妻は里帰り出産で2018年9月に出産し、年末までは実家で育児をしていたので、特に心配はしていませんでした。しかし、東京に戻って両親からのサポートが無くなることを考えると、「ひとりで育児ができるのか?」という不安があると妻から相談され、育休を検討し始めました。
 検討を始めた頃、私が主担当の案件が進行し、2人体制で業務を行っていたこともあり、「1人抜けてしまうのは難しいのではないか…」と思っていました。
 今考えれば、上司に相談すれば業務の調整は可能だったと思うのですが、自分自身勝手に「今は難しいかも」と思い込んでおり、なかなか育休の相談に踏み出せませんでした。

 

育休取得を決断したきっかけは?

 里帰り出産だったため、妻は毎日の子育てがどれくらい大変か良くわかっている一方、私は月に1回程度2~3日の間、妻子の元に行き、その期間だけ育児を少し手伝うくらいでした。もちろんその期間「大変だな」とは思うのですが、毎日育児の様子を間近に見るのとは違いますし、見ているのと実際にやるのでは全く違います。
 妻が戻る前も「双子の育児は大変そう」という漠然としたイメージはありましたが、それでも「自分が育休を取らなくても何とかなるかな」と思っていました。

 

 しかし、妻が里帰り出産から戻り、毎日子どもと身近に接するようになることで育児の大変さを目の当たりにし、妻からも育休を取ってほしいと要望があってはじめて育休取得を具体的に考え始めました。
 その頃、業務内容が変更になることが決まり、そのことも後押しとなって、2019年3月から3カ月の育休取得が決まりました。
 業務内容が変わるタイミングだったこともあり、次の担当者に業務の引継ぎもしっかりできて、思い残すことなく休みに入れたのは良かったです。
 上司からは「育休から戻ってきても、自身のキャリアパスに合った席を用意しているよ」と快く送り出してもらい、安心できました。
 また人事からは3カ月で復帰が難しければ延長も可能と聞き、「ダメだったら延長しよう!」と前向きな気持ちで育休に入りました。

 

「双子は2倍大変」どころの話ではない!?

育休中の双子育児はどうでしたか?

 育休取得前にも子育て について妻と話す機会はありましたが、想像以上に2人同時に育児をするのは大変でした。
 双子だけでなく、年子 のお子さんがいる家庭にも当てはまるかもしれませんが、昼寝や夜の寝かしつけでは、子どもがお互いに起こし合ってしまったり、ご飯は1人が食べている間もう1人も見ていなければならないことなどが、 特に難しかったです。
 「双子だと2倍大変そう」と思っている方 が多いかもしれませんが、それはたとえば1人が寝たら次にもう1人寝かしつけて…ということがうまくいった場合であって、実際は子ども同士がお互いに干渉しあって何も進まないことがよくあり、2倍以上に大変でした。笑
 また双子なので、服・ミルク・ご飯などなんでも2倍必要ですし、どちらかの子が病気になると、もう一方も病気をもらってしまうこともあります。今年の夏は上の子が病気をもらってきたのをきっかけに、家族全員ダウンしてしまったこともありました。

 

 育休中は基本的に、親ひとりに子ひとりの1対1で対応することが多く、自分の時間も取れませんでしたし、妻との時間もとても少なくなってしまいました。もし1人であれば寝た後の時間は、妻と色々話すことができたのではと思うのですが、その時間を作るのは難しかったです。妻とは、会話を通して気持ちのすり合わせができないことによって、ストレスが溜まってしまい、大きなものではありませんが喧嘩になったこともありましたね。
 育児を楽しみながら育休期間を過ごすことができましたが、実際にやってみなければわからないことばかりで、慣れるまでは戸惑うことも多かったです。たとえば 、「哺乳瓶の洗剤は毎日変えなければならない」など細かい対応も必要で、働きながらの育児では見えていなかった課題 が多く、驚きました。
 その課題の全容を把握して、育児の大まかなタイムスケジュールがわかってくると、妻と協力して育児を行えるようになりました。その状態になって、やっと妻の育児ストレスも和らいでいったようです。

 

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子どもの入院や1人育児の練習など復職には大きなハードルが…

育休を3カ月から6カ月に延長した理由を教えてください。

 育休3カ月目くらいの頃、下の子が体調を崩し入退院を繰り返していて病院にかかることが多くなっていたのですが、かかりつけの病院は感染拡大を防ぐなどの目的から、小学生未満の子どもは入れない決まりでした。そのため、上の子を連れてお見舞いに行けないので、親のどちらかが上の子を見ていなければならず、物理的に1人では対応できませんでした。
 下の子が入院した時は夜中付きっ切りで様子を見て、日中に上の子を連れて病院の近くまできた妻と交代して自宅に帰り、自身の身の回りの支度や上の子の世話もして、また病院に戻るような状況でした。さらにその頃、上の子が腹ばいで移動するようになり、益々目が離せなくなってきたこともあり、「今復帰したらどうなってしまうんだ!?」というくらい大変な状況でした。
 また、私が復帰後に妻が1人で育児をするための準備も十分にはできていなかったので、もう3カ月育休を延長することにしました。

 

育休延長からの復職に向けてどのような準備をしましたか?

 育休に入ってからの6カ月で子どもたちも1歳を迎え、だいぶ成長しました 。復帰予定時期が近づいてきた頃には、機嫌よく過ごせる時間も長くなり、生活のリズムもできて、少しずつですが、妻のみで育児を行う練習もできるようになってきました。
 復職に向けた 準備の一例として、1人で2人をお風呂に入れる練習をしました。育休中は子どもをお風呂に入れる担当と、お風呂の後のケア・着替えをする担当に分かれていたのですが、それを妻 1人でやるために、2人同時に入れてみたり、待っている子はテレビで気をそらさせてその間にもう1人をお風呂に入れるなどの方法を試みました。
 実際に復帰してみると、意外と子どもの体力が夜まで持つ日もあり、お風呂と寝かしつけは帰宅後に妻と一緒にできることも増えてきました。

 

来年4月に奥様も仕事に復帰予定とのことですが、今後どのように子育てに取り組みたいですか?

 これまでは、下の子は少し体が弱かったこともあり、なるべく家に居られるようにして、家族で過ごす時間が多かったのですが、今後は保育園に行って他の子や年上の子たちとも触れ合い、色々な経験を通じて心身ともに成長してほしいです。
 妻は可愛い子どもたちの成長を毎日見届けたいという葛藤もあるようですが、やはり外の世界での経験を通じた成長を見守っていこうという方針で進んでいます。

 

 妻の仕事復帰後の業務と育児の両立に向けては、「いかにうまく生活リズムの確立ができるか」がカギになると思っています。子どもが保育園に通うようになると送り迎えの時間も発生しますし、今は育休中で家にいる時間の長い妻がメインで家事を行ってくれていますが、それも難しくなる思うので「掃除や洗濯はいつやるのか?」など課題は出てきます。お互いに連携して、両立できるようにしていきたいです。20191113_nakamura_3

双子の妊娠・出産・子育てを通じて気づいたこと

 

日本では100人に1人の割合でしか経験することがない多胎児の育児を通じて感じたことや気づいたことはありますか?

 多胎妊娠は、母子ともにリスクが高いことを当事者になって初めて知りました。多胎妊娠は妊娠中・産後に何らかのトラブルが起こる可能性が高いと言われていますが、妻も妊娠中に切迫早産になり入院することになりました。
 妻が入院した際には傷病休暇という形で産休と繋げて休みを取ることができましたが、多胎でも単胎児と制度が変わらないので、多胎の場合は産休や育休を長めに取得できるなど何かしら多胎妊婦向けの制度があっても良いのでは?と思います。
 そして、ぜひ男性も育休を取ることをお勧めします。やはり、見ているだけと経験するのでは全然違うので、男性の育休がもっと普及すると良いなと思います。
 育休を取りやすくするためには職場での体制づくりも重要だと思います。今回育休を取得する前の私のように、2人体制で深夜対応もあるようなチームだと、誰かが長期休暇を取ることが想定されていないので、育休は取りにくくなります。
 解決策として、単純な話ですが3人体制にするなど誰かが欠けても業務が回るような柔軟性のある状態になっていると、長期休暇やメンバーの急な休みにも慌てずに対応ができて良いのではないでしょうか。

 

中村さん自身、育休を通じて考えはどのように変わりましたか?

 育児の大変さが「わかったつもり」だったのが、「わかった」に変わったのが一番の変化です。育休を取り、育児を経験して本当に良かったと思っています。

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“制度を使って何を実現するか?” 「育休取得したパパ社員」「取らずに支えるパパ社員」それぞれの家事・育児スタイル

 厚生労働省の調査※で育児休業取得者の割合は、女性が82.2%、男性は6.16%と男女間で数値に大きな開きがあります。また、育休を取得した男性の取得日数は「5日未満」が最も多く、育児休業取得者の約8割が1カ月未満の取得にとどまっており、育児の負担が主に女性に偏っていることが伺えます。 育児休業制度を取得した男性社員を紹介する企画の第二回目は、第一子の誕生にあたり1カ月の育児休業を取得した社員のインタビューとともに、育休は取得しなかったものの家事・育児を精力的に担っている男性社員たちの対談を通じて、育休取得にとどまらず夫婦で家事・育児負担の分散を実現しているケースを紹介します。 ※出典:平成30年度雇用均等基本調査(速報版)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05049.html   Profile 育休取得者:大西浩二 2011年に中途入社。『music.jp』のシステムやフィンテック関連の開発を担い、現在はスマートコンテンツ事業部にてヘルスケア関連の開発を中心に担当。約1年半の不妊治療を経て2019年3月に待望の第一子の女児が生まれ、1カ月の育休を取得。 生まれた後の生活をイメージして育休取得期間は1カ月に 育休取得を検討した時期と、取得期間の決め方について教えてください  妻の妊娠がわかってから育休の取得を検討しはじめました。当初、どれくらいの期間取れば良いのか見当がつかなかったのですが、出産後の生活を妻とイメージしながら取得期間を考えていました。 また、夜に子どもが寝てくれず、睡眠時間が確保できないことを考えると不安がありました。その状況で私が仕事に行き、妻がワンオペで家事・育児をするのは、精神的にも体力的にも難しいだろうと夫婦で共通の認識を持っていたので「どれくらいの月齢からまとまった時間寝てくれるか」を調べました。2カ月頃から子どもが寝る時間が長くなってくる場合が多いと分かったので、取得期間は1カ月検診の頃までと決めました。 育休期間は状況に応じて延長ができると聞いていたので、1カ月取ってみて、復帰が難しければ延長を検討したいと事前にチームメンバーにも共有していました。   育休取得はいつ頃打診しましたか?  出産予定日の3カ月~4カ月前に上長に打診しました。 私たち夫婦は不妊治療をしており、治療のためにお休みすることがありました。何度も休むと「体調不良なのか?」とチームメンバーに心配をかけてしまうと思い、治療のために休んでいることは伝えていました。 そのため、安定期に入ってすぐにチームメンバーには妻が妊娠中であること伝えました。   “不安は全くなし!”...

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 厚生労働省の調査※で育児休業取得者の割合は、女性が82.2%、男性は6.16%と男女間で数値に大きな開きがあります。また、育休を取得した男性の取得日数は「5日未満」が最も多く、育児休業取得者の約8割が1カ月未満の取得にとどまっており、育児の負担が主に女性に偏っていることが伺えます。
 育児休業制度を取得した男性社員を紹介する企画の第二回目は、第一子の誕生にあたり1カ月の育児休業を取得した社員のインタビューとともに、育休は取得しなかったものの家事・育児を精力的に担っている男性社員たちの対談を通じて、育休取得にとどまらず夫婦で家事・育児負担の分散を実現しているケースを紹介します。

※出典:平成30年度雇用均等基本調査(速報版)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05049.html

 

Profile

育休取得者:大西浩二

2011年に中途入社。『music.jp』のシステムやフィンテック関連の開発を担い、現在はスマートコンテンツ事業部にてヘルスケア関連の開発を中心に担当。
約1年半の不妊治療を経て2019年3月に待望の第一子の女児が生まれ、1カ月の育休を取得。

生まれた後の生活をイメージして育休取得期間は1カ月に

育休取得を検討した時期と、取得期間の決め方について教えてください

 妻の妊娠がわかってから育休の取得を検討しはじめました。当初、どれくらいの期間取れば良いのか見当がつかなかったのですが、出産後の生活を妻とイメージしながら取得期間を考えていました。
 また、夜に子どもが寝てくれず、睡眠時間が確保できないことを考えると不安がありました。その状況で私が仕事に行き、妻がワンオペで家事・育児をするのは、精神的にも体力的にも難しいだろうと夫婦で共通の認識を持っていたので「どれくらいの月齢からまとまった時間寝てくれるか」を調べました。2カ月頃から子どもが寝る時間が長くなってくる場合が多いと分かったので、取得期間は1カ月検診の頃までと決めました。
 育休期間は状況に応じて延長ができると聞いていたので、1カ月取ってみて、復帰が難しければ延長を検討したいと事前にチームメンバーにも共有していました。

 

育休取得はいつ頃打診しましたか?

 出産予定日の3カ月~4カ月前に上長に打診しました。
 私たち夫婦は不妊治療をしており、治療のためにお休みすることがありました。何度も休むと「体調不良なのか?」とチームメンバーに心配をかけてしまうと思い、治療のために休んでいることは伝えていました。
 そのため、安定期に入ってすぐにチームメンバーには妻が妊娠中であること伝えました。

 

“不安は全くなし!” チームの強力なサポートに感謝

育休取得にあたり、不安に思うことはありましたか?

 私自身、不安は全くと言っていいほどありませんでした。
 育休を取得したいと上長に申し出た際はとても応援してくれ、数カ月前から業務の負荷を調整してくれました。そのおかげで、育休に入る約1カ月前には引継ぎが発生するような業務はほぼ手元にない状態だったのです。
 またチームのメンバー全員から「育休取った方が良いよ!」と後押しされ、国内外への出張もすべて引き受けてくれるほど強力にサポートしてくれました。おかげさまで、出産間近の妻をサポートすることもできました。

  しかし、妻は「生まれてくる子どもをうまく育てていけるのか?」という漠然とした不安があったようです。育休取得するにあたり、妻には「不安に思うことはお互いにきちんと話をしよう」と伝えました。
 不安や要望は、きちんと相手に伝えて都度対応していこうと夫婦で決めて育休をスタートさせたので、育休取得前よりも子どもが生まれてからの方が良く話し合うようになりましたね。

 

チームメンバーから受けて嬉しかった言葉やサポートはありますか?

 育休中に、チームからサプライズでプレゼントが届き、とても嬉しかったです。私の育休中の様子や、プレゼントされたよだれかけを着けた子どもの写真をメールで送るなど、休暇中もコミュニケーションを取っていたので、復帰後の不安もありませんでした。
 チーム全体として育休取得をサポートしてもらえる風土があり、大変ありがたかったです。

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夫婦独自の育児タイムスケジュール「早番」「夜勤」制が誕生!

育休中はどのように過ごしていましたか?

 育休中に「早番」と「夜勤」のサイクルが生まれ、2つタイムスケジュールができました。笑

 「早番」の人は夜8時に寝て、朝3時に起き、起きて子どものお世話をしていた「夜勤」の人とバトンタッチします。「夜勤」の人は朝3時から9時頃まで寝ます。

・「早番」の日のスケジュール

 

AM3:00 起床 ミルクを飲ませる

寝かしつけ

AM6:00 ミルクを飲ませる

寝かしつけ

AM8:30~

朝ご飯をつくる 妻が起きてくる

AM9:00

夫婦で朝ご飯を食べる ミルクを飲ませる

家事全般をこなす

PM12:00

お昼ご飯をつくり、夫婦で食べる

PM12:00~PM3:00

家事 買い物

PM4:00

沐浴

夕食の準備

PM6:00

夕食

夫婦交代でお風呂に入る

PM8:00~AM3:00

就寝

 

「早番」「夜勤」のタイムスケジュールはどのように決まっていったのでしょうか?

 話し合いなどはとくにせず、家事・育児をやっていくなかで自然と「早番」と「夜勤」のタイムスケジュールが作られていきました。
 妻が、子どものミルク、睡眠、排せつ、お風呂などを記録したいというのでアプリでの管理を取り入れており、記録することでミルクを飲む時間や、寝るタイミングが徐々につかめてきた結果、自然とサイクルが決まりました。
 「早番」「夜勤」の交代をするときには記録したデータを見ながら引継ぎをしていましたよ!笑 データをもとに、次のミルクの時間や子どもの体調にも注意を向けられました。
 また、そうしているうちに、当初の見通し通り1カ月を過ぎたあたりからまとまった時間寝てくれるようになっていることに気が付きました。そのような変化を知ることができたのも記録を取っていて良かったことの一つです。

 

奥様と協力しスムーズに家事・育児をされていたようですが、秘訣を教えてください。

 育休に入るにあたり話し合っていた「不満や不安を伝える」ことをお互いに意識して実行していたのが良かったと思います。不満や不安を隠したまま溜め込むのではなく伝えることで、これからどうするべきか?と前向きに話ができました。

 

奥様と家事・育児をどのように分担していたのでしょうか?

 育休に入る前には育休中の家事・育児の分担を決めていませんでしたが、育休に入ってすぐ妻から「家事全般を担当してほしい」と要望があり、お互いの役割が決まりました。妻にこだわりがある家事を除き、ほぼすべての家事を私が担当していました。
 妻は出産後の身体へのダメージが大きかったことから、産後すぐは身体の不調を訴えていたので、自分が家事を担当し、妻には娘を見る役割を担ってもらいました。
 育休前まではほとんど家事に参加できておらず、家事の内容やその方法もわからなかったので、妻にやり方を書いてもらった付箋を壁に貼り付け、タスク管理の要領で家事を行っていました。慣れてくると、なるべく時短でできるよう考えて実行していました。

 

一番大変だった「料理」は“ある意味ソフトウェア開発”!?

育休を取ってみて意識が変わったことはありますか?

 育休を経験して、意識はかなり変わりましたね。改めて家事を担当してみると「こんなにやることがあったのか!」と驚きました。
 その中でも「料理」がとても辛く、料理を作ることはある意味ソフトウェア開発のようだなと感じました。
 自分の持っているスキルや知識と、冷蔵庫内のリソース(材料)、スーパーからのお惣菜などの外注品…すべて組み合わせて献立を考えて、さらに成果物である料理の品質をどう上げていくのか考える。
 料理を1品作るのであれば比較的簡単にできると思いますが、すべてを考慮して食事の献立を考えるのはとても大変でした。この大変さに気づいた時、いつもたくさんの料理を作ってくれていた妻への感謝はひとしおでした。笑
 また、料理は苦手ですが、育児でなかなか外出できない妻が少しでも気分転換でき、喜んでくれたら…という思いで初めてお菓子作りにも挑戦し、チーズケーキを作りました。育休から復帰した今も継続して朝ご飯は私が作るようになったのですが、育休前では考えられませんでした。今日も作ってきましたよ!

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写真:育休中に作ったチーズケーキ

 

仕事に復帰した今、育休を振り返ってどんな思いがありますか?

 育休を取って本当に良かったですし、他の人にも強くお勧めしたいです。
 今は、朝の子どもが起きているときくらいしか娘の成長を見られるときがありません。「首が座った」「おしゃぶりができるようになった」など成長をその場で見ることができないのが寂しくて…。育休中は毎日娘の成長を妻と一緒に共有できたのがとても良かったです。
 また、育休を取ったからこそ妻と同じタイミングで育児のスタートラインに立ち、娘のお世話は不安なくできるようになりました。そのおかげで、今は娘と二人きりでのお出かけもできますし、妻が一人で出かける際にも自信をもって「いってらっしゃい」と送り出せます。
 もし妻主導で育児が進み、何もかも聞かないとわからない状態になっていたら、妻にも信用されなくなってしまうと思います。そういう意味でも育休を取って良かったと思っています。
 育休期間は1カ月でいいだろうと思っていましたが実際に1カ月で復帰してみると、復帰後しばらくは妻が辛そうでした。その姿を見ると、1カ月は短かったかな…と思います。もし次に育休を取るタイミングがあれば絶対に3カ月取ろう!と考えています。
 現在、子どもは5カ月目ですが、よく寝てくれているので私も妻も夜はぐっすり眠れています。夫婦で密かに「よく寝る子に育ってほしい」と目標を持っていたのですが、無事に達成できました。笑

 

「育休」以外で積極的に家事・育児を行うパパ社員

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 父親側が育休を取ることで母親の負担を減らすことができますが、一方で育休から復帰した後に仕事をしながら家事・育児まで行うことに難しさを感じる男性も多いのではないでしょうか。
 育休を取得した大西と、育休は取っていないものの家事・育児を積極的に行って家庭を支える2名の男性社員で、「育休」だけにとどまらない家庭への貢献方法について座談会形式で話し合ってもらいました。

Profile

育休取得者:大西浩二(写真:左)

5カ月の女児の父。妻の出産直後から1カ月間の育休を取得。

 

育休未取得者:川上貴士(写真:中央)

5歳と1歳の男児の父。出産前後に1週間程度の有給を取得。

 

育休未取得者:竹内浩晃(写真:右)

2歳の女児の父。退院後のタイミングで1週間程度の有給を取得。

 

家事・育児の理想を高く設定しすぎないのがポイント

川上さん、竹内さんのご家庭の状況や家事・育児をどのように行っているか教えてください

 

竹内:2歳の娘がおり、妻もフルタイムで働いています。私も妻も出身が関西方面のため両親からのサポートを日常的に受けるのは難しい状況です。家事・育児はおよそ5:5で行うようにしています。

 

川上:5歳と1歳の男の子がおり、妻は専業主婦です。家事・育児は担当を決めずに出来る方が行うという方法で進めています。家庭がうまく回っているのは、夫婦ともに家事に求めるレベルが高くなく、できる範囲で行っているからだと思います。

 

竹内・大西:うちも同じです!

 

川上:ある意味「手抜き」や「諦める」ということも重要なのかもしれません。笑 とはいえ、土日の朝・夜など自分が家にいられる時はほとんどの時間を家事・育児に費やしています。自分ができる時には半々以上の家事・育児を担おうという意識でやっています。

 

大西・竹内:おぉ~すごい…!!

 

竹内:私の場合、産休中は妻がほとんど家事をしてくれていましたが、妻が育休から仕事に復帰した頃から段々と積極的に行うようになっていきました。どちらかが家事をしなければ家庭が立ち行かないですし、一方が子どもを見ている間にもう一方の人が家事を行うようにしています。また、妻が仕事で遅くなる日は、私がフレックスタイム制※を使って早めに保育園にお迎えに行くなど、夫婦で連携して仕事と家庭生活を乗り切っています。

※予め定められた1カ月の総労働時間の枠内で各日の始業及び終業時刻を柔軟に調整できる制度

 

大西:すごいですね!私は育休から復帰した後は思うように家事・育児ができていないです…。

 

竹内:妻が育休の期間中もできる限り早めに帰宅するようにして、お風呂に入れるのは私も積極的に担当していました。お風呂に入れる時が唯一子どもと二人の時間だったので、大切にしたいなと思っていました。

 

大西:同感です!私も子どものお風呂はほぼ毎日担当していて、楽しみな時間です。

 

竹内:はじめは仕事で会えない時間を寂しく感じていたのですが、最近は娘が保育園で覚えてきた言葉を話してくれたりして、日々新しい発見があり楽しいです。

 

川上:うちは昨年次男が生まれたのですが1年ほど夜泣きがありました。夜泣き対策として妻と毎晩交互に次男の世話を担当するようにして乗り切りました。

 

竹内:寝室を分けて寝ていたということですか?

 

川上:はい。寝室を分けて、妻も朝までぐっすり眠れる日を作るようにしていましたよ。フルタイムで仕事をしながら夜通しの育児はかなり大変でしたが、頑張りました。

 

家事負担の軽減を重視した住まい選び

みなさん適度に肩の力を抜いて家事・育児を乗り切っているとのことですが、どのように工夫していますか?

川上:例えば洗濯物は畳まず、丸めて服用の入れ物にダンクシュート!でしまって、靴下などは使う時に揃えるようにしています。スーツではなく普段着で仕事をしているので、アイロンがけも不要で、もはや干してある服をハンガーから直接取って着ることもあります。

 

大西:実はうちも家事の中で夫婦ともに洗濯物を畳むのが嫌いでした。転居のタイミングで夫婦それぞれにウォークインクローゼットが持てる間取りの家を選び、干したものをそのままクローゼットにしまえるようにして嫌いな家事をやらずに済むようにしました。

 

竹内:うちはドラム式洗濯乾燥機を導入して、時短を図っています。さらに洗濯物を干す作業は量が多いと手間がかかるし、運ぶのが重いということを考慮して、家を建てる際に浴室を広めにして浴室乾燥機を付け、近くに洗濯機の置き場を作るなど負担軽減を実現するための間取りを考えました。

 

川上:育児に関して、うちは二人目で要領も掴めてきていたというのもあり、いい意味で「手抜き」ができるようになりました。
 子どもは1人1人違うので、世間一般の「育児マニュアル」的なものに当てはめようとしてもうまくいかないこともありました。例えば“粉ミルクの正しい作り方”や“夜はこれくらい寝る”等、育児マニュアルに合わせようとしても合わないことがあります。そういう時、お母さんはマニュアル通りにいかない、できないことで自分を責めて精神的に追い詰められてしまうこともあります。
 妻も、子育てがマニュアル通りにいかないことに悩んでいた時期があったのですが、夫婦で話し合って「手抜き」を許容していこうという方針になりました。

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大西:川上さんも竹内さんも家事・育児に積極的ですが、育休を取らなかったのはなぜですか?

 

竹内:出産後1カ月ほどは妻の母がサポートしてくれる予定だったので育休取得は考えていませんでした。育休という形ではありませんが、妻の退院直後に1週間ほど休みを取りました。やはり出産後は妻の体調が不安定ですし、サポートする必要がありました。

 

川上:うちも私の母がサポートに来てくれることになっていたので、一人目の時も二人目の時も出産前後に1週間程度休みを取った後は、母に任せようと思いました。

そもそも数カ月単位の期間育休が取れるということを認識していなかったのも理由の一つです。

 

大西:たしかに認識していないというのはありますね…。私も育休が取れるのか?ということから人事に聞きました!申請のフォーマットも男女兼用なのですが、記入内容がどちらかといえば女性向けで戸惑いました。

 

仕事と家庭を両立するために必要なこととは?

男性がもっと育休を取りやすくなるために必要なことは何でしょう?

川上:実際に育休を取った人が「どんな障壁を感じたのか」という点がわかるといいですね。

 

大西:障壁か…私の場合、障壁らしい障壁はなかったのですが、どうやって育休を取ればいいのかフローを知らなかったので、情報を探すことから始めました。また、取った後に給与面はどうなるかなどの情報も欲しかったです。育休中は会社ではなく会社が加入する健保から給付金が支払われるなど、複雑でわかりにくかったので育休を取る前と後のわかりやすいフローがあると良いです。

 

竹内:私も育休に関する資料を見たのですが、書いてあることが難しくてわかりにくかったです。

 

川上:普段使わない制度の話となると、難しい言葉を使っていたり、イメージしにくいというのもあり、資料の解読自体が難しいですよね。笑 手っ取り早く制度を使ったことのある人に聞きたくなります。

 

大西:私も育休取得前は、先に取っていた男性社員に色々と聞きました。制度を使う時に、利用経験がある人を紹介してもらえると嬉しいです。

 

川上:本当は育休を取りたかったのに取れなかった、という人は実際どれくらいいるのでしょうね…?育休を「取らない人」と「取れない人」ではそれぞれ課題が違いますよね。
 「取れない人」の中には、業務の調整がつかない人や健保からの給付金が給与の約7割になってしまうことで金銭的に難しい人もいると思います。取れない理由を要素分解してみると、育休取得にあたっての課題がわかりやすいのではないでしょうか。

 

大西:今後もっと育休を取りやすくするためにも現状・課題の可視化ができるといいですね。

 

竹内:エムティーアイは会社として子育てに理解があり、同僚も理解があって働きやすいです。育休に限らず、どのような選択肢があるのかわかると良いと思います。

 

大西:確かに選択肢を知らないとその制度を使うに至らないですよね。

 

川上:各家庭で状況も目指すゴールも違うと思います。まずは会社が用意している制度の選択肢を知り、それらを使って何を実現できるか個々人が考えることが仕事と家庭を両立していくために重要な第一歩なのではないでしょうか。

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“男性がもっと気軽に育休を取れる世の中になるといい” 育休取得者とその上司、双方が考える「男性の育休」とは

 エムティーアイでは社員の育児休業(以下、「育休」)後の復職率が97.4%(2013年10月~2018年9月実績)となっており、男女問わず社員が育休を取得できる環境が整っています。  2019年6月に自民党の有志が男性の育休「義務化」を目指す議員連盟を発足させるなど、男性の育休取得率向上を目指す気運が高まっており、当社でも女性社員はもちろん男性社員の育休取得が広まりつつあります。  今回は、最近注目を集めている「男性の育休取得」に焦点をあて、取得した男性社員と、社員の上司にあたるマネージャーにインタビューを行い、それぞれの経験について紹介します。   Profile 育休取得者:潮見 渚 2012年に新卒で開発職として入社。社内システムや広告配信システムの構築、オフショア開発のブリッジなど様々な開発業務に携わる。直近はエムティーアイの子会社である株式会社メディアーノに出向し、その日の天気に合わせて最適なコーディネートを提案するアプリ『おしゃれ天気』のサーバ周辺の開発を担当。  家庭では今年度幼稚園に入園した長女と2019年1月に生まれた次女の父。妻は第二子妊娠を機に職場を退職し、現在は家庭に専念している。  2019年1月中旬から4月末までのおよそ3カ月半、育休を取得。   マネージャー:石井 桂子 2009年に開発職として入社。社内システムを中心にバックエンドの開発からアプリ・WEBサイトの開発まで幅広い案件に携わる。2014年に株式会社メディアーノに出向し、現在5名のエンジニアを束ねるマネージャーとしてチームを率いる。   (株)メディアーノはエムティーアイの100%子会社です 初めての育休取得は期間変更や早産でバタバタのスタートに   育休取得はいつ頃から検討し始めたのでしょうか?    育休を取る半年前頃に妻と、「長女の面倒を見ながら二人目の育児を行うのは大変だよね」「育休取れたらいいね」という軽い感じで話をし始めました。...

潮見さん①

 エムティーアイでは社員の育児休業(以下、「育休」)後の復職率が97.4%(2013年10月~2018年9月実績)となっており、男女問わず社員が育休を取得できる環境が整っています。

 2019年6月に自民党の有志が男性の育休「義務化」を目指す議員連盟を発足させるなど、男性の育休取得率向上を目指す気運が高まっており、当社でも女性社員はもちろん男性社員の育休取得が広まりつつあります。

 今回は、最近注目を集めている「男性の育休取得」に焦点をあて、取得した男性社員と、社員の上司にあたるマネージャーにインタビューを行い、それぞれの経験について紹介します。

 

Profile

育休取得者:潮見 渚

2012年に新卒で開発職として入社。社内システムや広告配信システムの構築、オフショア開発のブリッジなど様々な開発業務に携わる。直近はエムティーアイの子会社である株式会社メディアーノに出向し、その日の天気に合わせて最適なコーディネートを提案するアプリ『おしゃれ天気』のサーバ周辺の開発を担当。

 家庭では今年度幼稚園に入園した長女と2019年1月に生まれた次女の父。妻は第二子妊娠を機に職場を退職し、現在は家庭に専念している。

 2019年1月中旬から4月末までのおよそ3カ月半、育休を取得。

 

マネージャー:石井 桂子

2009年に開発職として入社。社内システムを中心にバックエンドの開発からアプリ・WEBサイトの開発まで幅広い案件に携わる。2014年に株式会社メディアーノに出向し、現在5名のエンジニアを束ねるマネージャーとしてチームを率いる。

 

(株)メディアーノはエムティーアイの100%子会社です

初めての育休取得は期間変更や早産でバタバタのスタートに

 

育休取得はいつ頃から検討し始めたのでしょうか?

 

 育休を取る半年前頃に妻と、「長女の面倒を見ながら二人目の育児を行うのは大変だよね」「育休取れたらいいね」という軽い感じで話をし始めました。
 具体的に取得を考え、会社に打診したのは約3カ月前でした。第二子の出産予定日周辺に祖父母(妻の両親)に予定があり、出産直後の心身共にサポートが必要な時期に協力を得ることが難しいことが分かったためです。
 当初、育休取得期間は漠然と1カ月くらいを考えて上長やマネージャーに伝えていましたが、最終的には祖父母のサポートが受けられないこと、また4月に長女の幼稚園入園も重なっていることを考慮して、出産予定日から長女が入園して少し落ち着くであろう4月末までの3カ月育休取得を打診しました。

 

育休取得を打診した際、上長やマネージャーの様子はどのような感じでしたか?

 

 ありがたいことに、「取りな、取りな~」「いいね、頑張っておいで!」という調子で快諾してもらえました。
 当初マネージャーに相談した際、「取得期間は1カ月程度を想定している」と話していたのが最終的に3カ月半になってしまったので、社内の調整は大変だったと思います。もう少し早く打診すればよかったな…と思いました。

 

育休の取得が決まった後、手続きや業務の引継ぎなどスムーズに進みましたか?

 

 手続きは自分自身で行うことは多くなかったため、特に問題はありませんでした。しかし、育休を取る期間が定まってからの準備期間が短かったので、社内の手続きや業務調整を行うマネージャーは大変だったと思います。
 妻の出産予定日の約1カ月に、チームや部署へ育休取得をお知らせしました。
 業務は1カ月くらいで引き継ぎを行いましたが、早産になり、バタバタと休みに入ってしまったので、もう少し余裕をもって業務の引継ぎが始められると良かったと思っています。

 

「女性の育休取得は当たり前、でも男性の場合は…?」と不安があった

 

育休を快諾され、いざ育休を取得することになって考えたことはありますか?

 

 ポジティブな面と、ネガティブな面、両方ありました。
 ポジティブな面では、家族と一緒に過ごせる時間が増え、子供が成長する姿を見られることがとても嬉しかったです。
 普段そこまで残業は多くないのですが、長女が生まれたころは、ちょうど大きなプロジェクトが進行していて、業務が立て込む時期と重なり、毎日退社時間が遅くなっていたので、新生児から2~3カ月頃の成長する姿をなかなか見られませんでした。
 業務が落ち着き、気がついた時には生まれたてホヤホヤの新生児だった長女が人間っぽく成長してしまっていたので、もう少しじっくり成長を見たかったなぁ…という思いもあり、家族そろって子供の成長を見られるのはとても楽しみでした。

 

 一方ネガティブな面だと、エムティーアイでは女性社員が産休・育休を取得し、復帰することは当たり前ですが、男性の場合はどうなるのだろう?という不安がありました。
 社内の雰囲気からして育休取得は可能であろうことは分かっていたので、多少言い出すのにドキドキするくらいでしたが、実際に育休から復帰した後のことを考えると「居場所はあるのか?」「戻った時に仕事はあるのか?」という点が特に不安でしたね。
 また、育休を取得する3カ月半の間は人員が1人減ることになるので、大なり小なり職場のみなさんに迷惑をかけてしまう申し訳なさがありました。
 先にも話をした通り、育休取得期間を1カ月から3カ月半に伸ばしたり、早産だったため育休取得開始時期が早まったりしてチームに負担をかけてしまったと思います。

 

復帰後の不安があったとのことですが、復帰後の働き方に対してイメージはありましたか?

 

 不安はあったものの、普段から残業の多い部署ではないというのもあり、おそらく復帰後も復帰前と仕事のリズムはあまり変わらないだろうとイメージしていました。
 実際、復帰した今も育休取得前と大きくは変わっていません。

 

育休を取る際、ご家族や友人などに相談しましたか?また周りはどのように受け止めていましたか?

 

 私の両親に話した時は、金銭面のことだけ心配されました。笑 両親は、育休中に手当が出ることを知らなかったようです。
 友人の中にはSNSなどで育休取得を報告したりする人もいますが、私はあえて言うほどのことでもないかな…ということで周りにもあまり話していませんでした。
 また、家族と相談した上で、自分自身「なるようになる!何か問題が起こっても都度対応しよう」と覚悟を決めて育休取得することにしたので、育休を取ること自体には不安や焦燥感はなく、誰かに相談することはありませんでした。

 

スムーズな育休取得はチームのサポートがあったからこそ!

 

育休取得前、社内でかけられた言葉で嬉しかったものはありますか?

潮見さん②

 上長もマネージャーも二つ返事で育休を快諾してくれ、男性だからといって特別視されるようなこともなく応援してもらえたのは大変ありがたかったです。
 また、打診がギリギリになってしまったので社内手続きや部内業務の調整は大変だったと思うのですが、大変そうなところもあまり見せずに進めてくれていたと思います。
 今回は育休中の人員補充はなかったので、その間は人員が一人減ってしまうことになりましたが、チームからは「取ってらっしゃい」と温かく送り出してもらいました。
 共に働くチームや部署のみんなで私が抜ける分の穴を埋めるようサポートしてくれたおかげでスムーズに育休に入ることができたので、とても感謝しています。

 

育休期間は想像以上に幸せな時間を過ごせた

 

次に、育休取得中から取得後についても教えてください。育休中は主にどのような役割を担っていたのでしょうか?

 

 育休取得前から妻と話し合い、長女は主に私が見て、妻は次女の育児に専念するというおおよその分担は決まっていたので、スムーズに家庭に入れました。
 私は料理が苦手なので、食事の用意は妻がすべて行ってくれていました。料理以外の家事と長女の面倒を見るのが主な役割でした。

 

▼育休中の大まかなスケジュール

7:00

 起床し、長女の身支度などを済ませる

8:00

長女に朝ごはんを食べさせる

9:00

 長女と遊ぶ

 この間に、妻が昼ごはんの準備

11:00

 長女に昼ごはんを食べさせる

12:00

 長女とあそぶ

14:00

 長女におやつを食べさせる

15:00

 長女と遊ぶ

 夕方の時間帯は次女の寝かしつけをする

 妻はこの時間に夕食の準備

17:00

 夜ごはんを食べる

18:00

 長女とお風呂に入る

 寝る準備

20:00

 長女の寝かしつけ

21:00~翌朝

 次女の育児サポート

 ※長女が寝てからは自分の時間も少し取れる

 

すべての時間帯で長女の世話だけでなく、次女のおむつ替えなどもしていましたが、次女のサポートは3:7くらいの割合で妻がメインに行っていました。

 

実際に育休を取得し、家族のサポートを行ってみてわかったことはありますか?どのようなことを考えましたか?

 

 実際に家族と過ごしてみて、想像以上に毎日楽しかったし、とても幸せな時間でした。
 生まれたての次女の成長を毎日見られたことはもちろん、長女がだんだん「お姉さん」として次女にやさしく接している姿を見るのも嬉しかったです。長女は少し人見知りのところがあるので幼稚園に入園してうまくやっていけるか心配していたのですが、一人で集団の中に入っていく姿に、すごく成長を感じました。

 

男性も、もっと気軽に育休が取れる世の中になると良い

 

 二人の育児に携わってみると、妻一人だけで二人の子供の面倒を見ることはかなり難しかっただろうと実感しました。
 次女が生まれて、軽度ではありますが長女が赤ちゃん返りしていました。また、はじめは良い子にしていた長女も1~2カ月経つ頃には、毎日パパがいる状況にも慣れてきて、わがままを言うようにもなってきます。笑
 いつもは自分でごはんを食べている長女が「食べさせてくれないとイヤ!」と言うので、ごはんを食べさせてあげるだけで1時間以上経ってしまう感じで一日があっという間に過ぎていきました。
 このような状況の中、妻一人で長女の世話をしながら次女の育児もするのは難しかったと思うので、私がサポートに入ったことで多少なりとも妻の負担を軽減することができて良かったです。
 育休を取って家族で過ごした時間は、思った以上に幸せなものでした。
 男性も育休が取れるということは知っていたものの、事例が少ないというのもあり「実際に認められるのか?」と半信半疑な部分はありましたが、取ってみて本当に良かったです。
 人それぞれ考え方がありますし、「仕事を中心に生きたい」という明確な意思があるのであれば話は別ですが、少しでも家庭や育児に携わりたい気持ちがあるならば、他の男性社員も育休取得を前向きに検討することをお勧めしたいです。
 また、社内はもちろん、社会全体的に男性がもっと気軽に育休を取得できる世の中になっていくと良いなと思いました。

家族写真_加工済み

育休取得に対する妻からのコメント

 一人目のときの出産直後はとても大変だったため、次女の出産後に長女を十分にケアすることは難しいと考え、産後から長女が幼稚園に入ってペースがつかめる4月末まで育児休業を取得してもらいました。
 夫が長女のケアをしてくれたからこそ、長女も心に余裕をもって新しい家族である次女を迎え入れて可愛がることができたのではないかと思います。とてもありがたかったです。
 また、兄弟姉妹がいるとなにかと後回しになってしまう下の子のケアも、人手が足りていることで待たせることなく対応できたので、無駄に泣かせることもなく、母子ともに和やかに過ごすことができました。
 今回は二人目の出産で育休を取得してもらいましたが、なにもかもはじめてで辛かった一人目のときにも夫のサポートが欲しかったな…と思います。
 男性も育休を取得することで、育児に対するお互いの負担を軽減するだけでなく、日々めまぐるしく変化する赤ちゃんとかけがえのない時間を過ごせる貴重な時間になると思います。

 

 

続いて、チームのマネージャーである石井から育休取得にあたって行ったこと、協力体制の構築などマネジメントの立場から見た男性の育休取得について話を聞きました。

 

石井さん潮見さん_修正

覚悟を決めて受け入れた育休期間の変更、部署をあげてのフォローアップ

 

まずは育休取得を打診された際、どのようなことを考えましたか?

 

 育休取得の数カ月前に初めて育休取得について相談を受けました。その際、育休の取得期間の希望は1カ月ということで相談を受けていたので、1カ月であれば業務調整をすれば問題ないだろうと考えていました。
 しかし、取得予定の1カ半前くらいのタイミングで、やはり期間を3カ月に変更したいと打診を受けました。その時に「人員どうしよう?」「業務調整だけで大丈夫か?」という課題が頭に浮かんだものの、部署としても私個人としても希望通りに育休取得してもらいたいと考えていたので、どうにかしてサポートしようという気持ちでした。
 育休まで時間が無い中で急に人員を補充するというのも難しかったため、マネジメント側としては、「3カ月どうにかして乗り切ろう!」と覚悟を決めました。

 

当初の想定より長くなった育休期間はどのようなフォロー体制を構築していたのでしょうか?

 

 サービスの企画側から出てくる開発側への要望や要求の中には、普段、潮見さんが担当する領域のものもありましたが、その領域で対応できない分、他の領域に手を入れることで要望を形にできるように対応してクオリティを担保しました。
 具体的に言うと、潮見さんは『おしゃれ天気』というアプリのサーバ周りの開発を担当していたのですが、通常サーバ周りの開発で対応することをアプリ側の開発で対応することで、企画側が実現したいことを実現できるようにしました。※
 普段からどうすれば要望を実現できるか、その時々で実現可能な方法を検討して対応する方針で業務を進めているので、潮見さんがいない期間の特別対応ということではなく、普段業務を進める上で積み重ねてきたものがベースにあったからこそ、普段の延長線上で違和感なく対応ができたと思います。

 

※サーバ側とアプリ側それぞれに専門性をもつ開発者がおり、担当が分かれています。

 

人員が少なくなった分、チーム内で負荷がかかる人もいたのでしょうか?

 

 なるべく業務調整を行って、特定の人員に負荷がかかる状態にならないようにしました。
 私自身、業務調整によって担当する領域が増えたということもありマルチタスク感はあったものの、大幅に労働時間が増えることもありませんでした。
 また、業務が多岐にわたっていることを周りの人も理解し、企画側も開発側も協力してくれていたおかげで、大変さはあまり感じませんでした。

 

それでは、育休を取ることによってチームとして困ったことはあまりなかったということでしょうか?

 

 業務上はさほど困ることはありませんでした。
 しかし私自身、今回初めてチーム内で育休を取る人に対応することになり、初めてのことが多かったので戸惑うこともありました。例えば期初に立てた目標に対する達成度の評価など、事前に育休取得期間を考慮していなかったことへの対応です。
 育休取得期間が急遽変更になったり、取得開始時期が早まったこともあり、細かい部分で十分に詰め切れなかったので、もう少し早くから休む期間を考慮した対応を始められていればよかったなと思います。

 

育休を取りやすくするために大切なことは「普段からみんなで助け合う環境づくり」

 

今後、社員がもっと育休を取りやすくなるためには何が大切ですか?

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 今回の潮見さんの育休期間を振り返ってみると、3つ良い点があったと思います。
 1つ目は、個人が持つノウハウや普段の業務の進め方をチーム内で使っているバックログなどのツールに資料として残していたことです。潮見さんがいない間も、その情報を見て他の人が対応することができていました。

 

 2つ目は、普段から課題に対してトライ&エラーをくり返しながら自分のできることを積み上げて、実現していく土壌ができていたことです。
 私たちはM&Aを経て、もともとは他社が運営していたサービスを多く扱っています。人が作ったサービスに対して、どうやって自分たちがやりたいことを実現するか、課題に対してチャレンジしていかなければならない状況もあり、普段からチームのメンバーが個々人の能力をいかして、課題解決に向き合っています。
 そのため、人が抜けることにより今までやったことのない領域の課題や要望に対峙しなければならない場合にも、フットワーク軽く対応することができたのだと思います。

 

 そして最後に、普段から企画と開発が密にコミュニケーションが取れていて、部署全体として協力しあう雰囲気が醸成されていたことが良かったのではないかと思います。
 企画側も開発側もお互いの事情を汲もうという意識が形成されており、大変な中でも調整をつけられる環境になっていました。
 ここ1年で企画職の社員とも1on1を行って話す機会が増えたり、合宿を行って部署としての一体感が醸成されたことによって「育休を取りたい」と言い出しやすい環境になり、育休を取る人をみんなでサポートしようという風土ができてきたのではないかと思います。
 部署内での協力体制があることで、育休を取る人もサポートする周りの人たちも「自分ひとりだけで何とかしなければ」と思わずに済み、安心して業務に取り組むことができると思います。
 普段から意識せずともみんなで助け合う環境が整っていれば、それぞれの社員が要望を言い出しやすくなり、育休を取りやすくなることに繋がるのではないでしょうか。

 

 

 育休を取得者、また育休取得者のチームマネージャーともに「もっと男性も育休を取りやすい世の中になると良い」「育休はもちろん、それぞれの社員が家庭の事情に合わせて働きやすい環境を作りたい」という考えを持っていました。
 女性の健康情報サービス『ルナルナ』や母子手帳アプリ『母子モ』を運営する当社は、妊娠・出産・子育てなどの人生のライフイベントをサポートする企業として、様々なライフステージに立つ従業員全員がいきいきと働ける環境づくりに注力しており、従業員自らも働きやすい環境づくりを日々行っています。