経営成績に関する分析


2012年9月期 経営成績に関する分析(2011年10月1日~2012年9月30日)

概要

 当社の主力事業に関連する携帯電話市場は、2012年3月期にスマートフォン出荷台数が2,417万台(前期比約2.8倍)に拡大しました。これは総出荷台数の56.6%(前期 22.7%)を占め、スマートフォンへの移行が急速に進んでいることを示しています(※1)。

 モバイル・コンテンツ市場はフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が急速に進んでいるため、当社はスマートフォン向けサービスを拡大させる好機と捉え、同サービスの有料会員数の拡大とサービス機能の拡充に注力しました。
 有料会員数の拡大では、積極的なプロモーションと新サービスの投入に取り組んだことにより、従来からの主力事業である音楽配信、健康情報、天気情報のみならず、電子書籍、地図・ナビゲーション、占い、パズルゲーム等、各カテゴリーが総じて拡大することができました。
 サービス機能の拡充では、音楽配信においてTポイントや永久不滅ポイントなどで楽曲を購入できる仕組みを整備するとともに、主要カテゴリーにおいてiPhone向けサービスに対応(電子書籍は2012年4月、音楽配信は2012年9月に対応)しました。
 これらの結果、2012年9月末のスマートフォン向けサービスの有料会員数は、313万人(2011年9月末比 240万人増)となりました。
 一方、フィーチャーフォン向けサービスにおいては、スマートフォンへの急速な移行による影響で有料会員数は減少傾向が続き、2012年9月末で500万人(同321万人減)となりました。
 以上より、2012年9月末の有料会員数合計は813万人(同81万人減)となりましたが、四半期ベースで減少傾向が続いていたものが第4四半期において純増に転じました。また、全体に占めるスマートフォン比率も38.5%まで高まり、スマートフォンへの移行が順調に進んでいます。
 売上高は、前年同期と比較し全体の有料会員数が減少しているため、29,382百万円(前期比 9.2%減)となりました。
 売上総利益は、音楽配信のダウンロード数減少と原価率の低い生活情報系サービスの売上構成比が上昇したことにより売上原価率は低下(前年同期23.4%から19.3%に低下)したものの、減収分を補い切れず23,716百万円(同 4.3%減)となりました。
 営業利益および経常利益は、売上総利益の減益に加え、販売費及び一般管理費において有料会員数の減少傾向に伴い支払手数料(キャリアへの課金代行手数料)が減少したものの、主に人件費や外注費、減価償却費が増加したことにより前年同期を上回ったため、それぞれ1,704百万円(同 54.0%減)、1,697百万円(同 54.0%減)となりました。
 当期純利益については、投資有価証券評価損やのれん減損損失、固定資産除却損等の特別損失を計上したことにより、109百万円(同 93.9%減)となりました。

(※1)出典:株式会社MM総研

【連結業績】

(単位:百万円)

  2012年9月期 2011年9月期 増減額 増減率
売上高 29,382 32,342 △2,959 △9.2%
売上総利益 23,716 24,770 △1,053 △4.3%
営業利益 1,704 3,702 1,997 △54.0%
経常利益 1,697 3,692 1,994 △54.0%
当期純利益 109 1,797 △1,659 △93.9%

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